2023/11/21

 当事務所は法人破産事件を取り扱っており、複数の弁護士やスタッフがいる体制から、一定程度の規模の法人破産事件もお受けしています。

 そうした中で、ここ数年の法人倒産事件と、倒産事件に関係する事象についての印象を下記にあげたいと思います。

①コロナ・コロナ融資・ゼロゼロ融資の影響
 確かに、コロナ融資・ゼロゼロ融資の返済が本格化し始めていることからか、法人破産の相談が多い印象です。

②コロナ以前からの赤字
 ただし、いわゆるコロナ禍が始まる前、すなわち、2019年以前から慢性的な赤字である企業が多い印象です。今後、コロナ禍における各種支援策の検証がなされると思いますが、やはり、それまで慢性的に赤字であった企業の体質を改善はできていない印象です。

③不動産の高騰
 個人(法人の代表者)の破産管財事件では、不動産の売却を検討することになります。この不動産売却に関し、かつての相場観よりも、かなり高額な金額で中古不動産が買い取られる印象です。
不動産業者の方々と話をしますが、どの方も、かなり高騰しているという話をしていますので、私の体感だけでなく、実際の不動産市況は活況なのではないかと思います。

 以上は、当事務所や私の倒産事件の体感の印象ですが、企業倒産については残念ながら今後も一定程度増加するのではないかという印象を持っています。


■この記事を書いた弁護士
弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
弁護士 野田 泰彦
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