1 事案の内容
依頼者様は、自動車販売・修理店を営む法人ですが、実質的には、オーナーが一人で切り盛りをしているような、会社でした。
不景気による営業不振から、資金繰りができなくなり、1000万円程度の負債をかかえ、破産を決意しました。

2 問題点
①オーナーには、会社破産後も、個人事業主として、同事業をしたいとの希望があった。
②自動車の修理工具やパソコン等、会社所有の者か、オーナーの個人所有のものか不明な物があった。

3 経過
破産申立後、管財人がつきましたが、やはり工具等について会社所有の財産か否かが問題となりました。
当職は、工具等のひとつひとつについて見積りを取り、すでに残存価値が無いと思われるものは、管財人に放棄をしてもらいました。
また、会社の決算書や領収書等を参考としながら、会社所有の財産か否かについて丁寧に立証をしていきました。
最終的に、会社所有と判断された工具等や在庫は、すべて、オーナーが適正な値段で買取りをしました。

4 結論
無事に会社破産が認められ、オーナーは、会社から買い取った工具等を引き続き使用し、店名を変えて、個人事業主として、新たに同事業をすることができました。